すみれ色ハイウェイ

元バス屋で高速バス好き写真家の活動誌

復活の狼煙

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 新型コロナウィルス感染拡大防止のための移動自粛が強く求められたことにより、高速バスは運休・減便が続出していました。その後、6月19日に都道府県をまたぐ移動自粛要請が全て解除されたことで、6月から7月にかけて、運行を再開する路線や、本数が戻る路線が多くなってきました。

 そして7月1日、東京~福岡間を結ぶ『キング・オブ・夜行バス』として知られる、西鉄バスの『はかた号』も運行を再開することになりました。また今年は『はかた号』が30周年を迎え、これにあわせて『はかた号』の専用車に新型車両が導入され、運行再開と同時にこの新型車両がデビューしました。

 運行距離が1000kmを超え、日本で最も遠い都市間を結ぶ高速バスであるはかた号を、30年にわたって走らせ続けてきたことは、同時に日本の高速バスにおける最も厳しい困難に立ち向かってきたことでもあると言えます。新型コロナウィルス感染症の影響による運休も、大きな困難であったことは想像に難くありません。それでも『はかた号』が復活したことは、暗い状況に沈んでいた高速バス業界の復活を期待できる、この上なく明るい話題であると思います。

 これまでも、そしてこれからも、バスタ新宿から見えるドコモタワーの時計が21時を指す時、『はかた号』は1000km以上の旅路に向けて走り出すのです。

※上の写真は先代の『はかた号』のものです。